ハーブを味わうやさしいお菓子

ハーブの香りとやさしい甘さをお菓子で味わう癒しのひととき。foodremediesの屋号で心と体に寄り添うハーブを使ったお菓子を探求する菓子研究家の長田佳子さんに、ハーブを使ったお菓子のレシピを教えていただきました。紅茶専門店Uf-fuの大西さんによるティーペアリングのポイントも一緒にご紹介します。
ローズマリークッキー
爽やかな香りのローズマリーを使ったやさしい甘さのクッキー。ローズマリーは口の中に残らないように細かくカットして、ほろりとした口溶けをお愉しみください。
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Tea Pairing
アールグレイティーとマリーゴールドを抽出したハーブブレンドティーとのペアリングがおすすめです。抽出時に甘くて柑橘系の香りをもつマリーゴールドをお好みで加えると、アールグレイの香りがさらに引き立ちます。
材料(作りやすい量)
バター(食塩不使用) 100g / きび砂糖 30g / 塩 1g / 卵黄 1個分 / 薄力粉 140g / フレッシュローズマリー ひと枝分からお好みで

下準備
・バターを常温に戻しておく
・ローズマリーを細かくカットしておく
・オーブンを170度に予熱しておく

作り方
1.ボウルに柔らかくしたバターときび砂糖、塩を入れゴムベラでなじませる。
2.卵黄を入れて少し混ぜたら薄力粉とローズマリーを加えてひとまとまりになるまで混ぜる。
3.生地をオーブンシートに挟み、めん棒で15×15cm程度に伸ばしたら、冷凍庫または冷蔵庫で20分程度冷やす(次の工程で生地を抜きやすくするため)。
4.直径3~4cmの抜き型で抜き、オーブンシートを敷いた天板にのせ170度で30分を目安に焼く(余った生地は繰り返し同じように抜く)。
アップルパイのレモンバーベナ添え
キャラメリゼのほのかな苦味とりんごの酸味が味わい深いアップルパイ。最後にフレッシュのレモンバーべナを添えて、柑橘系のさっぱりとした香りをお愉しみいただけます。
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Tea Pairing
りんごと相性が良いセイロン・ウバにフレッシュミントを一緒に入れて抽出したハーブブレンドティーとのペアリングで爽やかな香りが愉しめます。フレッシュハーブを使う場合は、水分がたくさん含まれることによる”えぐみ”が出てしまわないように、お茶の抽出時間は短めにしましょう。

材料(18cmのパイ皿1枚分)
<ブリゼ生地> 薄力粉 125g / 塩 ひとつまみ / きび砂糖 8g / 卵 1/2個 / バター(食塩不使用) 75g

<フィリング> ブラムリー 1個分 正味250~280g程度(酸味のあるクッキングアップルを使用)/ バター(食塩不使用) 35g / きび砂糖 10g

<アパレイユ> 牛乳 50g / 生クリーム 50g / 薄力粉 10g / きび砂糖 20g / 卵 1個

レモンバーベナ 適量

下準備 
・オーブンを190度に予熱しておく

作り方
1.ブリゼ生地を作る。バターを1cmの角切りにして冷蔵庫で冷やす。
2.ミキサーに薄力粉、塩、きび砂糖8gを入れて一度回し、卵を加えさらに回す。全体がなじんだらバターを加えて数回回し、生地がまとまり始めたらラップに包んで冷蔵庫で30分程度休ませる。
3.2の生地を取り出し、ラップをはずしてオーブンシートに挟み、型の大きさを目安にめん棒で伸ばす。
4.3を型に敷き、余分な部分は切り落とし冷蔵庫で20分程度休ませる。
5.冷蔵庫から取り出しフォークで穴を開けたら190度のオーブンで20分を目安に空焼きをする。
6.フィリングを作る。りんごは皮と芯を取り銀杏切りにする。鍋でバターを溶かし、りんごを入れて炒め、きび砂糖10gを加え、くったりするまで炒める。
7.アパレイユを作る。鍋に牛乳と生クリームを入れ、沸騰手前まで温めたら火からおろし、卵黄にきび砂糖20gと薄力粉を加えよく混ぜ、温めた牛乳も加えよく混ぜる。
8.7に6を合わせてよく混ぜ、5の空焼きした型に流し入れ、180度で30分を目安に焼く。
9.焼けたら熱いうちに、タルトの表面全体にきび砂糖(分量外)をまぶし、バーナーで焼き、キャラメリゼする。
ハーブキャンディ
ミントとレモンバーベナが入った黄金色のハーブキャンディ。スプーンに落としてそのまま口に入れたり、アールグレイに溶かして味わいの変化も愉しめます。
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材料(作りやすい量)
グラニュー糖 120g / 水 90g / フレッシュハーブ(ミントやレモンバーベナ)適量

作り方
1.手鍋にグラニュー糖と水を入れ、中弱火にかける。
2.中をかき混ぜずに周りが黄金色になってきたら、鍋を大きく回しながら全体の色が均一になるまで火にかける(高温なので注意してください。小さいボウルに水をはり、スプーンや箸で2を落としてみて丸い塊が沈まなければ飴になっています)。
3.スプーンにハーブを入れて、2を流し入れ、よく冷ましたら完成。

レシピ監修

KakoOsada

長田佳子 おさだかこ

老舗フランス料理店のパティシエ、オーガニックレストランでの経験などを経て2015年に独立しfoodremediesの名義で活動をスタート。レメディとは、癒し、治療などを意味する。2021年春から山梨県に移住しワインの貯蔵庫だった倉庫をDIY改装したラボ『SALT and CAKE』を活動の拠点とする。近書に『別冊天然生活 はじめての、やさしいお菓子』(扶桑社ムック)がある。
foodremedies.jp / @foodremedies.caco

KakoOsada

Uf-fu

ウーフは、2002年兵庫県芦屋市創業の紅茶のインポーター。インド・スリランカ・中国などから、心より美味しいと感じたものだけを厳選し輸入し、紹介しています。「暮らしを形作るものはできるだけ天然のものが良い」という考えのもと、天然素材由来の精油・ハーブ・スパイスのみを使用したオリジナルブレンドティーを作り、季節ごとのお茶の味わいや、食事やお菓子とお茶のペアリングの楽しみなども届けています。
www.uffu.net / @uffu_tea