神山まるごと高専「まるごと食堂」

徳島県・神山町にて、テクノロジー・デザイン・起業家精神を一度に学ぶ、これまでにない新しい学校として2023年4月に開校した「神山まるごと高専」。学生寮に併設された「まるごと食堂」では、地産地食をテーマに、素材の美味しさや食事の楽しさを感じられる給食が提供されており、KINTOのプレート、カトラリー、マグカップなどを使っていただいています。
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食堂を手掛けるのは、神山の農業と食文化を次世代につなぐ フードハブ・プロジェクトや、そこから生まれた NPO法人まちの食農教育。料理人がメニューを考え提供し、ひと手間を大切にした食の魅力を伝えています。

今回、食堂のコンセプトや給食に込める想いについて、運営に携わる樋口さん、安東さん、細井さんに伺いました。

—神山まるごと高専の給食には、どのような想いを込めていますか?
「地域の作り手さんの顔がちゃんと見えるとか、美味しい食事を提供するのはもちろんですが、その背景にいる一次産業の方々の営みがちゃんと伝わるといいなという想いを持っています。また、多様なメニューを通じて、 神山町内だけではなく徳島県内や、外国の料理など、食を通して異国文化を知るのもいいなと。空腹を満たすための手段としての食事ではなくて、楽しむための食事であって欲しいと思います。実際に、給食を食べて美味しいと感じた学生から『これはどこのですか』『こういう食べ方をしたのは初めてです』と話しかけてくれます。

料理人がちゃんと素材の味を美味しくするための料理法だったり、 調理の工程を見ることで、給食においても美味しさや楽しさがより一層広がっていくと思います。」
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—食堂の設計でこだわった点について教えてください。
「作る人と食べる人が対面でコミュニケーションをなるべく取りやすいように意識しました。返却口は塞いでしまうパターンもあると思いますが、ここでは全部見えるようになっているので、学生が話しかけてくれます。直接、毎日毎食フィードバックがもらえます。しかも、満面の笑みで。メニューのポップ作りなどにもすごくこだわっていて、なるべくどこ産のものとか、作り手の情報が伝わるように取り組んでいます。」
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—素材の味が愉しめるよう、大切にしていることは何ですか?
「神山町の名産はすだち、ふき、わらび、梅、椎茸など地味なものも多いですが、『シンプルフード』を合言葉に、塩やオリーブオイルなどの少しの調味料で素材の味を引き出しています。地元の野菜は本当に美味しくて、素材そのもののポテンシャルが高いので、調理法は、揚げる、煮る、焼くなどあえてすごく限られた方法を用いています。」
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—KINTOの食器を選んでいただいたポイントはありますか?
「学生たちが使ってて楽しいかというのは一番大事で、プレートやボウルは、4色展開なのが一つのポイントとなりました。可愛らしいピンクや、締まりのあるブラックなど、例え料理が焼きそばのような普通なものであっても結構映えます。あと、食洗機に毎日かけてガンガン洗っていますが、割れにくいです。

陶磁器のお皿で食べるのはとてもいいですよね。手に取るとほどよい重さもあって、扱い方も自然と変わってくる。ちゃんとしたもので、ご飯が毎日食べられるというのは全然違うと思います。」
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—最後に、今後に向けての想いを教えてください。
「私たちが給食のメニューを考えたり、学校における食農関係のプログラムを授業も絡めて全て一緒に作っていくっていうのは、神山まるごと高専が初めてとなります。 自分の身体で何かを感じたり、美味しいって思ったり、畑に出ていって実際に作ってみたり、そういうプロセスをふむことで、美味しいから食べる、あの人が作ってるから食べる、皆んながいるから一緒に食べて美味しいというように自発的に食べることに繋がる。保健体育の授業でアンケートなどを取ると、やっぱり食にそこまで関心のない層はいますが、その子たちが5年間でどうなっていくんだろうっていうのがちょっと面白いなと思っています。」
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[PARTNER INFORMATION]
神山まるごと高専 kamiyama.ac.jp / @kamiyama_kosen
フードハブ・プロジェクト foodhub.co.jp / @food_hub_project
NPO法人まちの食農教育 shokuno-edu.org / @shokuno_edu