調理する人も食べる人も一緒になって、美味しい時間がシェアできるKAKOMI。季節を感じる料理や、テーブルを囲んで穏やかに語らう時間を愉しんで欲しいという想いから生まれました。シンプルで使い心地の良いデザインは、食材の旨味を引き立てます。プロダクトデザインを手がけた柴田文江さんがKAKOMIに込めた想いをご紹介します。
デザイナーメッセージ
ー現代の食卓に合う土鍋を
「現代の日本の食卓では、世界中の食文化かがミックスされているので、どんな食材にも、どんなメニューにも合わせられる土鍋があったらいいなと考えました。炉端をイメージするような伝統的な土鍋ではなく、毎日の生活に使いやすい『土からできた鍋』として考えてみました。蓋はフラットにすることで、やわらかくなりすぎずモダンな印象になっています。また、台形のモチーフを取り入れて、機能や扱いやすさを考えたカタチにしました。食卓にそのまま出すことも多いので、表面の釉薬は和洋どちらにも合わせやすい質感と色になるよう、何度も試作をしてもらい調整しました。
KAKOMIを通じて、もっと気軽に土鍋メニューを愉しめる手助けができたらいいなと思います。四季折々の食材を、鍋を囲んでみんなでいただく。季節を限定して使うのではなく、毎日の食卓でもっと気軽に自由に愉しんで欲しいです。」
[DESIGNER PROFILE]
柴田 文江
プロダクトデザイナー / デザインスタジオエス代表。
エレクトロニクス商品から日用雑貨、医療機器、ホテルのトータルディレクションまで、インダストリアルデザインを軸に幅広い領域で活動をしている。代表的な作品に、無印良品「体にフィットするソファ」/オムロン「けんおんくん」/カプセルホテル「9h (ナインアワーズ)」/JR東日本ウォータービジネス「次世代自販機」/庖丁「庖丁工房タダフサ」/木のおもちゃ「buchi」などがある。多摩美術大学教授。著書「あるカタチの内側にある、もうひとつのカタチ」(ADP)。