[KINTO x PAPERSKY] REC Ride Vol.2 滋賀編

「REC RIDE」は、ローカルな視点で日本の魅力を発信する日英バイリンガルのメディア PAPERSKYと、KINTOがお届けするサイクリングストーリー。「REC」という言葉には、肩肘を張らず五感で愉しめるような、RECREATION(レクリエーション)のあるライフスタイルを愉しんで欲しい、という想いが込められています。第2回は滋賀編。KINTOの本社がある滋賀にて、琵琶湖だけではない自然を満喫します。

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都市部でも、自然が豊かなところでも、それぞれに楽しみ方がある自転車。今回、フォトグラファーの茂田羽生さんがKINTOのスタッフとともに走ったのは、日本最大の湖、琵琶湖を有する滋賀。茂田さんは自転車をはじめ、登山やトレイルランニングなど、アウトドア関連の撮影をする機会が多く、ツール・ド・フランスの撮影をしたこともあるそう。自身もかれこれ10年以上のサイクリング歴を持っている。

「雑誌の仕事で、地方へサイクリングの撮影に行くことが多く、琵琶湖にも何度か来たことがありますが、僕自身が自転車で走るのは初めてです。サイクリストにとって琵琶湖は、一度は走ってみたい憧れの地ですよね」

サイクリストが「いつかは」と夢見るのが、琵琶湖をぐるりと一周する、通称「ビワイチ」という約200kmのサイクリングコース。一方、今回はちょっと欲張って、湖だけではない滋賀の自然に触れられるコースを選択することに。彦根市内にあるKINTO本社をスタート地点として、山と湖、それぞれの方向に十数km走る、いいとこ取りのコースだ。
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まずは13.4kmのマウンテンサイド・コースを出発。街を抜け、琵琶湖を背にして山に向かって走っていく。

「マウンテンサイド・コースの高低差はわずか142mなので、坂道を上っている感覚はほとんどありません。ロードバイクよりも気軽なミニベロで走ったのですが、距離的にも、景色を楽しみながらサイクリングをするという意味でも、ちょうどよかったですね」
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黄金色に染まりつつある麦畑に目を奪われたかと思えば、田植えを終えたばかりの水を張った田んぼが、太陽の光を反射してキラキラと輝いている。川沿いをしばらく進むと、ダム湖周辺に整備された「野鳥の森」と呼ばれる鳥獣保護区域が。ダム湖の外周には、約3.5kmの探鳥路が整備されていて、ハイキングコースになっている。

「ここで一旦自転車を止めて、徒歩で森を散策しました。野鳥は簡単に姿を見せてくれないのですが、あちこちから鳴き声が聞こえてくるんです。自転車から降りて歩いてみることで目線が変わり、水辺と緑のコントラストも美しく、とても気持ちのいい場所でした」
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気分転換をしたあと、再び自転車に乗って鍾乳洞「河内の風穴」でゴール。“滋賀=琵琶湖”というイメージが強かっただけに、マウンテンサイド・コースでは意外性を楽しめたようで、フォトグラファーらしいこんなコメントも。

「マウンテンサイドは、午前中の早めの時間帯に走るのが個人的にはおすすめです。野鳥の森は光が特にきれいで、人がほとんどいないのもあって色や音が際立って、どこにカメラを向けても絵になるので撮りがいがありました」
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一方、KINTO本社から琵琶湖東岸へと走る17.6kmのレイクサイド・コースでは、彦根城を横目に見つつ、街なかを4.5kmほど走ると琵琶湖に到達。マウンテンサイドも景色を遮る人工物はほとんどなかったものの、広大な琵琶湖を前にした開放感はやはり格別だ。ビワイチルートであることを示す青線に沿って、湖岸を北上していく。
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「マウンテンサイドよりもさらに平坦な道が続くので、今回のように琵琶湖を部分的に走るのであれば、老若男女幅広く楽しめると思います。日本各地の有名なサイクリングロードのなかでも、琵琶湖はかなり走りやすいところかもしれませんね」
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走るエリアや季節、天候によって、さまざまな表情を見せてくれるのも琵琶湖の魅力。

「車でドライブするのも爽快ですが、一瞬で過ぎてしまうような景色を自転車だとゆっくり見ることができるし、気になったらその都度止まって、写真を撮ることもできる。自転車とカメラの相性のよさを改めて感じました。しかも琵琶湖みたいにフラットで開けているところは、写真を撮るために止まって、先を走る人と多少距離が開いてしまったとしても、すぐに追いつくことができます。みんなで走るのも、楽しいコースだと思いました」
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マウンテンサイドとレイクサイド、どちらのコースでも印象深かったのが、水の美しさ。これこそ、滋賀の自然の恵みといえるだろう。

「マウンテンサイドで見た川やダム湖と、レイクサイドの琵琶湖、それぞれによさがありました。今回、KINTOのウォーターボトルを携帯していたのですが、サイクリング用のボトルって中身が見えないものが多いんですけど、これは少しブルーがかった透明のボトルで、水を入れるととても映えるんです。サイクリングのときはボトルケージに差して、徒歩で散策するときはハンドル部分を指にかけて気軽に持ち運べるので、使い勝手もよかったですね」
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五感を開いて自然を満喫した、今回のコース。

「“走れる人”ほど、こういう自然のなかではちょっとスピードをゆるめて、景色を楽しんでほしいですね。スピードがガラッと変わると、見えるものや感じることも変わってくると思うので。ビワイチが気になっているという人にとっても、お試しコースとしておすすめです」
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Text: Ikuko Hyodo
Photography: Hao Moda
Special Thanks: BRUNO / GIRO

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