[KINTO x PAPERSKY] REC RIDE Vol.1 東京編

「REC RIDE」は、ローカルな視点で日本の魅力を発信する日英バイリンガルのメディア PAPERSKYと、KINTOがお届けするサイクリングストーリー。「REC」という言葉には、肩肘を張らず五感で愉しめるような、RECREATION(レクリエーション)のあるライフスタイルを愉しんで欲しい、という想いが込められています。第1回は東京編。美味しいパンとコーヒーを求めて、大都会の日常風景の中を自転車で爽快に巡ります。

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よく足を運ぶなじみのある場所でも、アプローチを変えるとまったく違う景色が見えてくることがある。今回、慣れ親しんだ東京の街を「パンとコーヒー」をテーマに自転車で巡ったのは、旅や食にまつわる写真を多く手がける衛藤キヨコさん。好きなお店、気になるお店、そして東京らしい風景を楽しみながらサイクリングする、約27キロのコースだ。

「自転車は近所で乗るくらいなので、写真を撮りながら、しかも東京をぐるっと回るのは初めての経験です」
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スタートとゴールになるのは、アウトドアやスポーツシーンなどのアイテムを取り揃える、中目黒の「KINTO REC STORE Tokyo」。出発早々、鎗ヶ崎の交差点を抜けると、こんな感想をもらした衛藤さん。

「中目黒とか代官山を自転車で颯爽と走ってることに、なんだか感動してます(笑)」

大通りだけでなく、あえて住宅街の細い道も走りながら恵比寿、広尾方面へ。最初に立ち寄ったのは、有栖川公園近くの閑静な住宅街にある「Nem Coffee & Espresso」。平日の午前中、出勤前にコーヒーを飲む人や本を読む人、テイクアウトする人などが入れ替わり立ち替わり訪れる、風通しのいい空間だ。
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「こういうカフェが近所にあったら、絶対に通ってますね。普段づかいできそうな入りやすさがありつつ、非日常的な雰囲気も楽しめるから、1杯のコーヒーを気持ちよく飲めそう。広尾らしく外国の方も多いけど、ママ友らしき人や若い男の子も独りでふらりと入ってきたりして、客層の広さも居心地のよさを感じた理由かもしれません」
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KINTO トラベルタンブラーにアイスコーヒーを入れてもらい、ドリンクホルダーにセットして麻布十番方面へ。前方にそびえる東京タワーがどんどん大きくなってきて役に立ったのが、自転車の機動力。
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「違う角度から東京タワーを見たいと思ったら、すぐに動けるのがいいですよね。徒歩だったら諦めてしまいそうだし、車も駐車する手間を考えるとなかなか難しい。これぞ自転車のメリットだなって思いました」

銀座では、上京して間もない頃から通っている喫茶店「みやざわ」へ。たまごサンドが名物なのだが、衛藤さんのお気に入りはエビフライサンド。

「メンテナンスをお願いしているカメラ屋さんがあるので、銀座はよく来る街。そこに寄ったあとや、カメラのクリーニングを小一時間ほど待つようなときは、とりあえずここに来ます」
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みやざわも、やはり常連に愛されている雰囲気が伝わってくる。

「お客さんは銀座で働いているような人が多くて、『仕事を引退して久しぶりに近くに来たから』と立ち寄る人も。私もそうですけど、ここに来るとホッとするんですよね」
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おなかが満たされたところで、ビル群を抜け皇居へ。視界が一気にひらける、気持ちのよい空間だ。

「本当に清々しい場所なので、わざわざここに来てランニングをしたり、自転車に乗ったりしたくなる気持ちがわかりますね」
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神保町のコーヒー専門店「Glitch Coffee and Roaster TOKYO」では、コーヒー豆を購入。

「丁寧に相談に乗ってもらえたので、ちょっと冒険して自分では選ばないような豆にしてみました。プレゼント用に買うときなども、訪れたいお店ですね」

バリスタの所作を間近で眺められるのも、贅沢なひとときだ。
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四谷を抜け、さらに国立競技場の前を通って最後に立ち寄ったのは、富ヶ谷のベーカリー「ルヴァン富ヶ谷店」。
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「ルヴァンのパンは食べたことがあるのですが、お店には行ったことがなかったんです。自転車で足を伸ばしてパン屋さんに行くシチュエーションも、なんかいいですよね(笑)」

店内で思いがけず声をかけられた衛藤さん。以前、近くのギャラリーで開催した個展に、ルヴァンのスタッフの方々が足を運んでいたのだ。

「韓国で撮影した写真をまとめた個展だったのですが、『あの、ビビンパの!』と言われて嬉しかったです(笑)。ここも長く愛されているお店ですよね。ようやく行くことができてよかっです」
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そして夕方、「KINTO REC STORE Tokyo」に到着。

「普段、都内の移動は電車がメインですが、自転車で走ってみると、端折ってしまっているところ、意識していないところに目が行って、発見が多かったです。駅ごとに点で見ていた街が、つながっていく感じも新鮮でしたね」
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途中でお店に立ち寄ったり、撮影をしながらのサイクリングだったこともあり、27キロという距離も思ったほどハードではなく、むしろ最後まで気持ちよく回ることができたそう。

「自分の生活圏から、電車やバスだと行きづらいと思っていた場所でも、自転車だったら意外と楽にアクセスできることもわかりました。自転車を日常にもっと取り入れることで、行き先や行動範囲が変わりそうですね」

目的地があってもなくて、思わぬ発見ができるのが自転車のいいところ。ちょっと長めの、しかも遠くまで行ける散歩感覚で、繰り出してみてはどうだろう。
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[今回巡ったお店]
Nem Coffee & Espresso(広尾)
みやざわ(銀座)
GLITCH COFFEE & ROASTERS(神保町)
ルヴァン富ヶ谷店(富ヶ谷)
KINTO REC STORE Tokyo(中目黒)
Text: Ikuko Hyodo
Photography: Kiyoko Eto
Special Thanks: tokyobike

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